SOHOでの開発プロジェクトは、時間管理一つで利益を出す事ができます。
単価が安いプロジェクトでも黒字
会社勤めと違い、自分でハンドリングできる時間が多いため、一日の基本業務時間を10時間にしたり3時間にすることさえできるのです。
さじ加減一つ、プランニング次第で、単価が安くても受注量を増やして収入を調整する事ができます。
ただ、会社勤めのそれとは違い、基本一人で全てを兼任するため、工期 イコール 工数になる事はまずありえないでしょう。
時間管理の上手さが問われるのです。
メール、電話、打ち合わせ、雑務、などなど。
だいたい想定した工数の2倍が工期になれば上等です。
さらには、これに他プロジェクトも加わり、事業自体の管理業務や営業活動も加わって、SOHO業務全体のスケジュールとなります。
私も事業開業をして、まず最初にこの時間管理の壁に当たりました。
見積りは工数から算出
開発プロジェクトは、一般的に作業工数を元に費用の見積り金額が算出されます。
話の前提として、以下のように言葉の定義をします。
工数 : 実際の開発作業にかかる時間。人日、人月、などが単位。
工期 : プロジェクト開始から納品までの日数。営業日で提示。
つまり例えば、
2人で正味3日分ずつの作業を、
打ち合わせやら検収やらをして、2週間かかった場合、
工数: 6人日、工期:10営業日
のようになりますね。
そして予め、決めていた単価に工数を掛けて、見積り金額を算出します。
1人日あたりの金額は希望収入からの逆算で設定
まず、希望(目標)収入を決めておきます。
例えば、一ヶ月40万円欲しいんだ!とした場合、
一ヶ月を20営業日として、
¥400,000 ÷ 20日 = ¥20,000/日
となります。
しかし、ここからがミソで、このまま¥20,000を人日単価とすると、なかなか苦労します。
前述の通り、工数の2倍程度が工期となる事を考慮すると、この金額に2倍を設定します。
分かりやすい例でまとめると、
1人で、¥400,000の月収を得るためには、単価¥40,000で10人日分の作業を、20営業日で納品する必要があるという事なのです。
さて、堂々と一日当たり¥40,000の開発をします!と、営業をしてSOHO活動ができれば、ここで終了です。
会社の看板があって営業するのでは、変な数字ではないのですが、
ブランドも実績も無い会社や個人事業主では、なかなか辛いものがありますよね。
工期を増やして希望月収を実現
一ヶ月20営業日前提での算出で人日当たり¥40,000で設定しましたが、
例えばこれを25営業日基本に変えて先ほどの計算をすると、、、
¥400,000 ÷ 25 × 2 = ¥32,000
単価設定が¥32,000になりましたね。
「SOHOならではの体力勝負で稼働工数を増やすのです!!!」
と、いう結論ではないんです。
まずは、概念の理解のための例でした。
実は時間管理さえしっかりすれば、体力勝負でなくても、実現できるのです。
会社勤めの頃と同程度の時間でOK
一ヶ月当たりの営業日を自由に設定できる事もSOHOならではの有効な手段なのですが、やはりしっかり仕事ができるための余暇も必要ですよね。
また、私がそうだったのですが、
育児をする父親という立場で、学校や保育園が土日休みだと必然的に稼働日に設定する事ができません。
こんな時は、一日あたり稼働時間を2時間増やして、10時間にすると、
8時間 × 25日 = 200時間
10時間 × 20日 = 200時間
結果的に25日稼働したと相当する工数が実現できます。
それにしても、サラリーマンの頃のように結局たくさん残業をするのか、と思われるかもしれません。
こういう考え方もできます。
私は会社勤めの頃は、新宿区の外れにある自宅から六本木あたりまで通勤してました。
ドアツードアでちょうど 1時間 でした。
SOHOでは、通勤が無くなりました。見事に行き帰り 2時間分の作業時間 を捻出できたのです。
満員電車の2時間を、お金を生み出す2時間に変えられたという事で、精神的にも大きなメリットでした。
こうして、
営業のしやすい単価で、
無理のないスケジュールと稼働で、
希望収入を得る、
という事を実現します。